骨董品・古美術品の掘り出し物めぐり
※このコーナーは、骨董品・古美術品の掘り出し物を探し求め、骨董品買取の知識を学びながらも、あわよくば一攫千金を目指そうとゆう、目的はさて置き主旨だけはいたって真面目な実験検証コラムです。
そろそろ鍋が恋しい季節になってきた11月の某日、筆者はこの企画の立案者兼スポンサーのT氏と共に、古都京都は上京区にある天神さんこと北野天満宮にやってきておりました。
時間は朝の8時、仕事へと急ぐサラリーマンの方々も化粧に余念のないお姉さま方も、そんな喧騒には全く無関心な町ゆく野良猫も、皆一応に猫背気味で寒そうに歩いております。
前置きが長くなったのでここで少し趣旨説明。
このコラムは、イケメン青年T氏(独身)のポケットマネー2万円を、全く審美眼のかけらも無い筆者とT氏が、掘り出し物の骨董品?美術品を探し求めて買取店に鑑定に持ち込み、骨董・古美術品への審美眼を磨きつつも、どうせならばいっそおこずかいまで稼いじゃえと、骨董・古美術品の目利きでわらしべ長者を目指すとゆう、いたって真面目な実験的検証コラムです。ほんとに大真面目です。
とゆうわけで話を元に戻します。
まずは情報収集からとパソコンで調べてみると、なんとタイミングよく北野天満宮で25日に骨董市をやっているではないですか。
そこでこれ幸いとT氏と待ち合わせ、筆者にしては珍しく早起きして天神さん(北野天満宮)に繰り出したのでした。
ちなみに北野天満宮とは、かの菅原道真を祀っている神社だそうで、学業成就などのご利益がある神社だそうです。
どうやら骨董市は毎月25日に行われているみたいです。
ここですこしマメ知識。
菅原道真と言えば、学業の神様として有名ですが、他にもこんな逸話があります。
雷が起きると、落雷よけに「くわばら、くわばら」と呪文を唱える風習がある。これは、藤原道真の土地の地名であった「桑原」にだけ雷(かみなり)が落ちなかったという話に由来する。平安時代に藤原一族によって流刑された道真が恨みをはらすため雷神となり宮中に何度も雷を落とし、これによって藤原一族は大打撃を受けた。このとき唯一、桑原だけが落雷がなかったので後に人々は雷よけに「桑原、桑原」ととなえるようになったといわれる(参照 ウィキペディア-雷より)
だそうです、くわばらくわばら。
まずは本堂へ、企画の成功とお小遣いを増やせるように祈願するべく、向かいます。
境内では、菅原道真の神使は牛だそうで、あちこちで牛がお出迎えしてくれます。寒い中お出迎えご苦労さまです。
本堂へと到着、ここはお賽銭を奮発して100円…と言いたいところ、財布の諸事情により10円で。
儲かったら100倍返ししますので、どうぞ道真様今回はこれでお願いします。
天神様は平日の早朝とはいえまずまずの人出で、イカ焼きやたこ焼きなどの屋台などが軒を連ね思っていたよりの盛況ぶりです。
寒さと朝メシを食いそびれたのとで食い気にばかり目がいきますが、ここは本来の目的に立ち返り骨董品の並べられている屋台を物色します。
所狭しと並んでいる品々は、陶器に、絵に、レトロなおもちゃ、記念メダルに、AKBの下敷きなど様々な物があり、全く骨董に審美眼の無い筆者には何が何だか価値なんかさっぱりわかりません、解るのは、大島優子の下敷きくらい。
ここは、全く古美術品など知識不足の筆者、自分の第一印象でも第六感でもなんでも、何か感じる物をチョイスするしかありません。
そこで惹かれるままにふと足を止めたのが、いかにも古めかしく怪しい品々が並んでいるテントの奥の暗がり、並んでる骨董品に負けず劣らず怪しげなおじさんが鎮座している屋台の前。
そこで、筆者の骨董知識など皆無の審美眼に飛び込んできたのは、右手に打ち出の小槌、左手には小判をもった、黒々と黒光りしたなんとも立派な大黒様でした。台座には「栄山」と刻印があります。
すると様子を伺っていた怪しげなおじさんが口を開きます。
「兄ちゃん買ってや、1万8千円にしとくわ。」
安い…のか?結構大きいし古い感じがワビやらサビやら何かオーラを発している…
し、しかしここからがホントの勝負、絶対に負けられない戦いがそこにはある…はず!
「1万円だったらなんとか…」と、筆者。
するとおじさんは、お兄ちゃん!無茶言うちゃいかんわ!と、まるで言うかのような笑みを浮かべて
「1万4千円!ならええよ」
「え?…く、ください!」
…あっさり負けました。
お祭チックな屋台の軒並みの雰囲気と、おじさんの発するメンタリズム的な何かに押されて、つい勢いで買ってしまいました。
しかしこの値段なら、負けはないのでは?最悪引き分け勝ち点1を持って帰れるような気がします。
それにこの企画の最初の品が大黒様とは、縁起が良いような気がします。
大黒様!その右手の打ち出の小槌で、たんまりお小遣いをお願いしますよ。
それから、さらに獲物を求めてさまよい歩いていると、次に目にとまったのは無造作に重ねて置いてある春画でした。
春画とは
春画(しゅんが)とは、特に江戸時代に流行した性風俗(特に異性間・同性間の性交場面)を描いた絵画。(参照 ウィキペディア-春画より)
ゆわゆるエッチな浮世絵ですね。
またまたスケベなんだからと筆者の品性を疑うなかれ、春画はあくまでも美術品ですから。ホントですよ。
今回見つけた春画は、色のない線だけのもの。聞くと版画の下書きだそうで、その数十数枚。値段は1枚1,000円と書いてあります。
春画にまんざらでもなさそうなT氏と相談して春画を2枚買うことに決め、二人でどれを買うか選り抜きます。
1枚は、いかにも春画っぽい定番の図案(とゆうものがあるかどうかわからないけど)
もう1枚は、男性のシンボルが擬人化し大挙して、見せ物の様に舞台のうえの女の人のアソコを見ている。(重ね重ねあくまでも美術品ですから)
この2枚に決めお買い上げ。
ここで小雨も降ってきたこともあり、今回はここで打ち止めにし切り上げることに。
なんだか良い買い物ができたような満足感と、骨董市の面白さを感じつつ天神様を後にしました。
果たして、大黒様と二枚の春画はいったい幾らの値が付くのか?
さっそくおこずかいゲットとあいなるのか?は、栄匠堂に持ち込んでの鑑定を待ちます。
鑑定結果は次回掲載します、結果を乞うご期待!。
今回掘り出した骨董・美術品
◎大黒様の鋳物の置物 14,000円
栄山の名が入っている
左手には小判(千両と書いてある)
高さ 約50cmあり
すこし汚れている
ものすごく重たい
◎春画下書き 1枚1,000円x2枚 計2,000円
春画…いわゆるエッチな絵
一枚は、男性と女性の営み(一部分自主規制)
もう一枚は、男性のシンボルが擬人化し大挙して女の人のアソコを見ている…あくまでも美術品ですので(自主規制)
端がすこし破れている
大黒様の鋳物の置物 14,000円
春画下書き 1,000円x2枚 2,000円
今回使った予算 計 16,000円
現在の残り予算 4,000円
第二回に続く…