截金(きりかね)
齋田 梅亭(さいた ばいてい)
■ 1900(明治33)年4月6日~1981(昭和56)年6月1日
家業の截金仏画師をついだ兄・晨三郎に学び、1936年に帝展初入選しました。1974年、赤坂離宮迎賓館の屏風(びょうぶ)「霞文様」を制作し、伝統的な截金の技法を工芸品によみがえらせた作家です。1981年に人間国宝に認定されました。
西出 大三(にしで だいぞう)
■ 1913(大正2)年6月7日~1995(平成7)年7月8日
東京美術学校(現東京芸大)在学中から京都などの文化財を調査し、細かく切った金箔(きんぱく)を仏像や仏画に貼り合わせる平安時代の装飾技法の截金(きりかね)を独学で復活させました。1985年に人間国宝に認定されました。
江里 佐代子(えり さよこう)
■ 1945(昭和20)年7月19日~2007(平成19)年10月3日
京都府出身の截金師。北村起祥に師事し、1987年に日本工芸会会員となりました。1991年に本伝統工芸展日本工芸会総裁賞「截金彩色飾筥花風有韻」など、受賞歴を多数持っています。伝統的な仏教美術の文様を基本に創意と工夫を凝らした独自の作風で知られています。2002年に重要無形文化財保持者に認定されました。
撥鏤(ばちる)
吉田 文之(よしだ ふみゆき)
■ 1915(大正4)年4月23日~2004(昭和51)年3月5日
象牙の表面を染め、撥(は)ね彫りで文様をほる撥鏤(ばちる)の技法を父・立斎(りっさい)より学びました。1934年に商工省工芸展で受賞し、戦後は日本伝統工芸展などで活躍しました。正倉院宝物(紅牙撥鏤尺(こうげばちるのしゃく))の復元にも尽力し、染色でぼかしなどの技法も開発しました。1985年に撥鏤で人間国宝に認定されました。