囲碁に由来する慣用表現
傍目八目・岡目八目(おかめはちもく)
傍目(岡目)…わきから見ること・傍観
八目…囲碁の手数(てかず)
囲碁の対局を見る観戦者は、冷静に局面を判断でき、八目先まで見通すことができる。
= 物事は傍観者の立場として(第三者で)判断するほうが、当事者よりも、その真相や利害得失を的確にとらえることができる。
一目置く(いちもくおく)
棋力(きりょく:囲碁・将棋などの強さ)に差のある者が対局する場合、弱い方が先に石を置いてから始めることから、相手が自分より優れていると認めて敬意を表すること。
駄目(だめ)
囲碁でどちらの所有ともならないところの意から転じて、役に立たないこと。
駄目押し(だめおし)
終局後、計算しやすいように駄目に石を置いてふさぐことから転じて、念を入れて確かめること。すでに結果が見えているようなことに、さらに念押しをしたり、止めを刺したりすること。
八百長(やおちょう)
江戸時代末期、八百屋の長兵衛(通称 八百長)が相撲の親方と碁を打ち、相手に勝てる技量を持ちながら、常に一勝一敗になるように細工してご機嫌を取ったところから、真剣に勝負を争うように見せかけ、実は事前に約束しておいた通りに決着をつけること。
布石(ふせき)
対局の初めの段階における石の配置。転じて、将来のためにあらかじめ用意しておくことや、比喩的に将来に備えて行う配慮を指す。
定石(じょうせき)
囲碁で最善とされる決まった石の打ち方。転じて、物事を処理する時の決まったやり方。
捨て石・捨石(すていし)
対局の作戦で、より利益を得るためにわざと相手に取らせる石。 転じて、一部分をあえて犠牲にすることで全体としての利益を得ること。
死活(しかつ)・死活問題(しかつもんだい)
囲碁では石の生き死にのこと。
生るか死ぬかにかかわるような重大な問題。
大局観(たいきょくかん)
囲碁(または将棋・チェスなど)で、的確な形勢判断を行う能力や感覚のこと。
物事の全体像(俯瞰像)、全体の動き・形勢についての見方や判断。
目算(もくさん)
自分と相手の地を数えて形勢判断すること。目論見(もくろみ)や見込み、計画を立てること。計画やもくろみ。
堰を切ったよう(せきをきったよう)
堰は、自分が手出しをすると相手に攻められ不利になる場面のこと。堰を切って相手が流れ込んでくる様子。溜まっていたものがどっとあふれ出す様子。
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