「洋画」は骨董品の中でも非常に人気が高いジャンルになります。膠絵具で描いた絵画を「日本画」と呼ぶのに対し、油絵具で描いた油絵を「洋画」と呼ばれるようになりました。「洋画」とは日本や中国などの様式とは違う絵画・様式として認識されていますが、その定義は非常に広く、断定するのは難しいと言われています。しかし、油絵の起源は「テンペラ画」からきているとされており、洋画の基礎は障壁画から始まったのではないかと言われております。
「テンペラ」とはラテン語で混ぜ合わせるという意味の「Temperate」が語源で、乳化作用を持つ物を固着材として使用する絵具のこと・そしてその技法のことを言います。特徴としては使用してから長期間経過しても黄変・暗変がなく、劣化が少ない点にあります。その為テンペラを使用した絵画は数百年前に制作されたものであっても鮮明な色彩を保っているのです。
「洋画」の歴史は多くの様式の誕生と共に歩んでいきます。様式が生まれるたびに「~派」、「~主義」という言葉も誕生してきました。
まず一番初めに、【遠近法】を生み出したのはかの有名な「レオナルド・ダ・ヴィンチ」。光の屈折による色の変化で遠近感が生み出されるスフマートというぼかし技法を生み出しました。この技法はあの「モナ・リザ」にも使われています。
ロマン主義の時代には劇的かつドラマチックな表現が好まれ、この頃にドラクロワの「キオス島の虐殺」が描かれました。
ありのままの現実に美を見出そうとする写実主義の時代にはミレーの「落穂拾い」が描かれました。
ピカソの様式は「キュビズム」と呼ばれ、今までの絵とは全く様式の異なる展開図の様な多面体で表現されています。これは当時の人々にも衝撃的な様式であったようです。
そしてパリ派と呼ばれるシャガールなどの画家の誕生、現代美術の誕生・・・・・・
歴史上の有名な画家はもちろん、現在の人気のある画家の絵画も高額で取引されているので、~様式・~主義などはざっくりでも理解しておくと良いかもしれませんね。