小学生でも携帯電話を持ち、誰でも簡単にインターネットを操作できる時代になった日本は、その急速なネット化に伴って骨董品の流通の過程も少し変わってきました。前までは会場に赴いてオークションをしていた【骨董品オークション】も今ではネットオークションが台頭してきています。一般的にネットオークションとは売り手・買い手がそれぞれ自由に参加できるインターネット上での「競り」のことで、買い手としては希望の品物がどれだけ希望限度額の範囲内で購入できるか・売り手としてはどれだけ高く売れるかがポイントとなってきます。最終時点で1番高い値段を付けた人が希望品を購入することが出来ます。
ネットオークションの最大のメリットは今までのようにオークション会場にわざわざ赴かなくてもネット環境がある所であれば【どこでも】取引をすることが出来る点にあります。それは例えば電車を待つ間のホームだったり、昼休みの間だったりいつでもどこでも、です。どうしても行きたいオークション会場が遠かったり、日程の都合がつかなかったりして泣く泣く諦めるということが格段に減るので希望の品を心ゆくまで競り合うことが出来るのです。そして骨董品のオークションとして見た場合のメリットは、本来その地域に行って初めて見ることのできる地域それぞれの希少価値の高い骨董品を自宅にいながら見つけ出すことが出来る点にあります。これは骨董品のコレクターにとってかなり嬉しい事なのでは。
しかしメリットがあるということは必ずデメリットもあります。ネットで取引が出来るという事は裏を返せば【実際に現物を見られないまま売買をする】という事に繋がります。実際に現物を見られないということはその骨董品が偽物だった場合のリスクも一緒に背負うということ。実際に骨董品が届いた時偽物が届いたとしてもそれもやはり自分自身の責任です。残念ながら、そんなネットオークションの特徴を悪用して偽物の骨董品も多く流通されているのが現実です。偽物を手にしない為に、お気に入りの骨董品を見つけた時は、その骨董品を出品している出品者の評価や出品履歴などの出品者情報を隈なく確認しましょう。もし出品者が会社や団体であった場合も同様に、会社の評価やその会社がどんな会社なのかを確認するのが絶対です。
骨董品のネットオークションにはメリットもデメリットもありますが、責任をもって賢く活用すれば骨董品集めの便利なツールということは間違いないでしょう。