千家・茶碗買取

千家には関わり、繋がりを持つ人たちがおります。千家十職と茶家に焦点を当て、千家との繋がりを見てみます。

千家十職 ~千家とのつながり

千家十職とは、茶道に関わり三千家の茶の湯の道具を製作する職家のことをいい、一般に「千家十職」と呼ばれています。三千家の好み(形や色など)を受け継ぎ、それぞれの家が代々茶道具を製作しています。

職家の数は茶の湯が大成した江戸時代には二十家以上あったと言われています。やがて三千家の行事などの役割を果たすため、徐々に数は固定されていき、明治時代に現在の十職になりました。
ただ伝統を受け継ぐだけではなく、その時代にあわせた利便性や要素など創意工夫を加えながら新しい茶道具を生み出しています。

職家の人々

【茶碗師】樂 吉左衛門

陶工・長次郎を祖とし、楽焼は茶人・千利休の創意のもと誕生しました。
楽焼で作られた茶碗を楽茶碗といいます。
黒色をした茶碗を黒楽茶碗(くろらく)、赤色をした茶碗を赤楽茶碗(あからく)といい、他に白楽もあります。

初代 長次郎 千利休に見出され、楽焼茶碗を製作
二代 常慶 田中宗慶の次男
三代 道入 通称ノンコウ/ノンカウ
二代の子
名工、楽印の楽の白が「自」となっているのが特徴(「自楽印」)
四代 一入 三代の子
五代 宗入 以後千家職家
以後代々「吉左衛門」襲名
四代の養子、尾形光琳・乾山の従兄弟
六代 左入 五代の婿養子
作品:特に長次郎・ノンコウ・光悦写しにすぐれたものあり
七代 長入 六代の子
作品:細工物に優れ、七宝透しや交趾風の釉薬、金彩などを駆使し技巧的な作品を試みる
茶碗は厚手、重量感があるものが多い
八代 得入 七代の子
作品:大半は赤楽
黒楽は腰の張った土見のものが多い
了入に似る
印:白楽字を使用
九代 了入 七代の子、八代の弟
次男丹入と紀州徳川御庭焼に携わる
楽家中興の名工と称される
十代 旦入 九代の子
作品:全般に小ぶり
了入に似た作風
十一代 慶入 十代の養子
十二代 弘入 十一代の
印:楽の幺が数字の8に見える大小の「8楽印」子
十三代 惺入 十二代の子
作品:織部・志野・備前・唐津・萩などを取り入れた作風
十四代 覚入 十二代の子
十三代の子
作品:赤砂釉・緑釉・幕釉・白釉など
十五代 吉左衛門

【塗師】中村 宗哲

茶道具のうち塗りを担当。
漆器など蒔絵を施し、明治期までは家具も製作していました。
千宗旦の次男、武者小路千家一翁宗守が塗師吉文字屋吉岡家の養子になり塗師を営んでいましたが、
千家に複すことになり家業を初代中村宗哲に譲りました。

初代 宗哲
二代 宗哲 以後禁裏御用達
初代の子
三代 宗哲 以後千家職家
二代の子
作品:多種、薄茶器、台子、手桶など
四代 宗哲 三代の婿養子
五代 宗入 四代の婿養子
作品:特に棗
蒔絵を得意とする
六代 宗哲 五代の子
作品:薄茶器、手桶、煙草盆など
七代 宗哲 五代の子、六代の弟
歴代の中で最も洗練された作風
八代 宗哲 七代の子
九代 宗哲 八代の婿養子
十代 宗哲 俗称:尼宗哲
八代の四女、九代の妻
十一代 宗哲元斎
十二代 宗哲
十三代 宗哲 十二代の娘

【釜師】大西 清右衛門

茶の湯釜を400年以上にわたり製作している京釜師。
古くから鋳物町(いもの)として賑わっていた京都市中京区釜座(かまんざ)に現在も工房があります。

初代 浄林 通称:仁兵衛
二代 浄清 通称:五郎左衛門
初代の弟
三代 浄玄 通称:仁兵衛
二代の子
四代 浄頓 通称:清右衛門
五代 浄入 通称:新兵衛
六代 浄元 以後千家職家
通称:清右衛門
四代の子
七代 浄玄 通称:清右衛門
大西家中興の祖
八代 浄本 通称:清右衛門
七代の養子(六代の孫娘の婿)
九代 浄元 通称:左兵衛浄元
大西家の養子
十代 浄雪 通称:清右衛門
九代の子
十一代 浄寿 通称:清右衛門
十代の養子
十二代 浄典 通称:三右衛門
十一代の子
妻は楽慶入の長女
十三代 浄長 通称:清右衛門
十二代の子
十四代 浄中 通称:清右衛門
十三代の子
十五代 浄心 通称:清右衛門
十六代 清右衛門

【金物師】中川 浄益

鉄、金、銀、銅などの金属を用い精巧な茶道具を製作する金物師。
元々は甲冑や鎧を作っていたが、茶会で千利休に湯沸(薬缶)を求められ(利休形腰黒薬缶)、その技術の高さから茶道具を手掛けるようになりました。

初代 紹益 越後国の人
鎚物(うちもの)に優れ、千利休の指導で銅・鉄器の茶道具を製作
二代 浄益 初代の子
三代 浄益 以後千家職家
二代の子
四代 浄益 同齢高寿だったため、菊亭公より「友寿」の二字を賜り、印刻して用いる
五代 浄益 四代の子
六代 浄益 五代の子
四代と同じ印を使用
七代 浄益 六代の子
八代 浄益 七代の養子
徳川将軍家、御数寄屋御用達となる
浄益社を設立する
九代 浄益 八代の子
十代 浄益 九代の子
十一代 浄益

【袋師】土田 友湖(ゆうこ)

茶碗や茶入、棗などの茶道具を入れる袋(仕覆・しふく)やそれらを包む帛紗/袱紗(ふくさ)などを作る袋師。
武士の家系でしたが商売の道に進み、西陣織の仲介人の傍ら袋師に弟子入りします。
後に表千家六代・覚々斎に技術を認められ、茶道具の袋物を手掛けるようになりました。

初代 友湖 以後千家職家
以後代々通称半四郎、隠居名「友湖」を名乗る
二代 半四郎 初代の子
三代 半四郎 初代の甥
二代早世により三代を継ぐ
四代 鶴寿院貞松 初代の娘、二代の姉
三代早世、三代の子が幼少により四代を継ぐ
五代 半四郎 三代の子
六代 半四郎 五代の子
七代 半四郎 六代の養子
八代 半四郎 妻は七代の娘
九代 半四郎 八代の次男
十代 浄雪院妙要 七代の娘、八代の妻
十一代 半四郎 八代の三男
十二代 友湖

【表具師】奥村吉兵衛

主に紙の茶道具を製作。
掛物(掛軸)や風炉先屏風、紙釜敷(釜の敷物の一種)を手掛けます。
二代の時、表千家六代覚々斎の取りなしにより紀州徳川家の御用達になりました。

初代 吉右衛門清定 通称近江屋吉兵衛
二代 吉兵衛 以後千家職家
初代の子
紀州徳川家の御用達
三代 吉兵衛 二代の婿養子
四代 吉兵衛 三代の婿養子
五代 吉兵衛 三代の婿養子
六代 吉兵衛 四代の婿養子
七代 吉次郎
八代 吉兵衛
九代 吉平 八代の子
十代 吉次郎 九代の子
十一代 吉兵衛
十二代 吉兵衛

【土風炉・焼物師】永楽 善五郎

土風炉(どぶろ)や茶碗などを製作。
初代宗禅は晩年、茶人の武野紹鴎の依頼で茶の湯の土風炉を作るようになります。
焼物では主に伝世品の写しなどを製作しています。

初代 西村宗禅 大和国西の京の人
通称:善五郎
以後代々善五郎
二代 宗善
三代 宗全 小堀遠州より「宗全」の銅印を受け、以後九代まで宗全印を用いた
その製品は世にいう「宗全風炉」
四代 宗雲
五代 宗筌
六代 宗貞
七代 宗順
八代 宗円
九代 宗巌
十代 了全 九代の子
茶陶も始める
十一代 保全 十代の養子
十二代 和全 以後千家職家
十一代の子
姓を西村から永楽に改める
菊渓窯(きくたに)を創始する
作品:青磁・金襴手・赤絵・仁清写し・紗文手・交趾など
十三代 回全 十一代の養子
和全の御室窯や九谷焼の改良に携わる
十三代 曲全 名:西山藤助
十一代、十二代に仕え、永楽家を尽くしたことにより、回全と共に十三代を名乗る
十四代 得全 十二代の子
作品:仁清写し・呉須赤絵など
十四代 妙全 得全の妻 名:悠
得全没後、製作を十五代に、十四代として家業を守り、20年近く永楽家を支える
作品は「得全」の印、箱書付には「善五郎」として「悠」を朱印
十五代 正全 名:山本治三郎
妙全の甥
作品:伊賀・信楽の写しなど
十六代 善五郎

【指物師】駒沢 利斎

茶道具の指物(さしもの)を製作。
棗や香合、棚、炉縁など種類は幅広いです。
二代の時、千利休の孫・千宗旦の依頼で指物を製作するようになったとされています。

初代 宗源
二代 宗慶
三代 長慶
四代 利斎 以後千家職家
三代の子
五代 利斎 四代の子
六代 利斎
七代 利斎 六代の婿養子
駒沢家の中興
漆工としても名工、「春斎」の号を用いる
八代 利斎
九代 利斎
十代 利斎 八代の子
十一代 利斎 十代の娘婿
十二代 利斎 十一代の子
十三代 利斎 十一代の次男
十四代 尼利斎 十三代の妻
十五代 利斎

【一閑張細工師】飛来 一閑

茶道具の棗や香合などを担当する漆工。
「一閑張」と呼ばれる紙張漆器を用いて製作します。

初代 一閑 中国杭州の人
一閑張を創始
千宗旦が愛用し、認められ世に知られるようになる
作品:棗・香合・食籠・長板・棚物など、茶道具に一閑張が用いられている
二代 一閑 初代の子
三代 一閑 二代の子
上洛する
四代 一閑 以後千家職家
表千家へ出入りを許可される
五代 一閑
六代 一閑
七代 一閑 六代の長男
早世
八代 一閑 六代の子、七代の弟
早世
九代 一閑
十代 一閑 九代の子
初代の作風を製作
十一代 一閑 初代以来の妙手と称される
十二代 一閑 十一代の三男
十三代 一閑 十一代の孫(長男の子)・十二代の甥
十四代 一閑 十三代の子
十五代 一閑

【竹細工・柄杓師】黒田 正玄

江戸時代より400年続く竹細工・柄杓師。
柄杓のほかに、茶杓や花入などの竹の茶道具も手掛けます。

初代 正玄 越前国の人
徳川将軍家の御用柄杓師
茶匠(遠州流)
二代 正玄 初代の子
徳川家光の御用柄杓師
三代 正玄 二代の子
徳川綱吉の御用柄杓師
四代 正玄 以後千家職家
三代の子
徳川綱吉の御用柄杓師
五代 正玄 四代の養子
徳川吉宗の御用柄杓師
六代 正玄 五代の子
徳川家治の御用柄杓師
七代 正玄 六代の養子
徳川家斉の御用柄杓師
八代 正玄 七代の子
徳川家慶の御用柄杓師
九代 正玄 八代の養子
早世
十代 正玄 八代の養子
九代早世のため養子となり十代を継ぐ
十一代 正玄 十代の子
十二代 正玄 十一代の妻
十三代 正玄 十二代の孫
千家・茶碗買取